一時間で小説を書く

今日の面白かったところの話をします。

***

「一時間で小説を書く」会をやってきました。集まったにんげんで一時間集中して一本小説を書くという遊びです。今回は504字詰の紙に2ページまでという制限つきで遊びました。

時間を多めにとって、来てくれたおふたりのお話も伺いました。「小説とはなにか」とか「上手い小説とはなにか」とか、まあ普段あんまり話さないこともいろいろ話せたので面白かった。こういうの、十人に訊いたら十人とも別のこと言うと思うので、千人ぐらいに訊いてみたいやつですね。

そのなかでも興味深かったのがこれです。

Q.人生で一度も小説を書いたことがない友人が、「小説を書いてみたいんだけど、まずなにをしたらいいと思う?」と聞いてきた。なんて答える?

これ読んでくれてる人もちょっと考えてみてください。なんて言います?俺はそういうの大好きだからたぶんノリノリでサポートしてしまうと思います。だいたい引かれます。悲しいね。

ちなみに今日のおふたりは「書きたいと思えるテーマを考える」、「今まで読んだなかで面白かった本を思い返し、構成を再現する」と回答していました。この質問に正解があるわけではないんですが、どっちもいい感じの答えに思えます。友人もきっと笑顔で「やってみる」と言ってくれるのではないでしょうか。

質問をこう変えてみましょう。

Q.人生で一度も絵を描いたことがない友人が、「イラストを描いてみたいんだけど、まずなにをしたらいいと思う?」と聞いてきた。なんて答える?

おふたりとも、割と即答で「とにかく描く」「まずは練習」と回答していました。そりゃそうですよね。わかるわかる。

俺は小説も同じだと思っています。

しかし、統計取ったわけじゃないので予想ですが、小説を書きたいって思ったときにまず「練習で100本書く」とか思う人ってけっこう少ないんじゃないでしょうか。「いきなり100ページの長編漫画を描く」だと無理だってわかりそうなもんなのに、「いきなり10万文字の長編小説を書く」だとチャレンジしてる人もいそうです。

とりあえず1000字からはじめましょう。「話を完結させること」が小説のなかで一番むずかしいと思うんですが、1000字で完結する話を書くと、10000字書けば10回終わりの部分を練習できます。10000字で完結する話だと1回しか終わりの部分が作れませんし、100000字で完結する話だと、まだ1/10しか書き上がっていないことになります。普通に大変です。

1000字くらいなら1時間あれば書けるし、SNSにも載せやすいし、いいことづくめです。あと「読んで」って言いやすい。10万文字の大作、読まされる方も大変なので。

コメント

このブログの人気の投稿

正月を駆け抜けて。

今年買ってよかったもの

木乃鯖が木乃鯖ではなくなったという話